睡眠にも役立つ幸福ホルモンって?
今、働く人の睡眠不足の理由として多いのが仕事やプライベートでの過度なストレスです。
そんなストレスを和らげる働きをしてくれるホルモンがあることをご存知ですか?
今回は世間で注目されている3つの幸せホルモンを紹介します。
セロトニン
セロトニンは苛立ちや不安、恐怖を抑制する働きとモチベーションを上げるサポートをしてくれます。
このセロトニンが不足してしまうと、イライラが抑制しにくくなり、感情のバランスが乱れてしまうといわれています。
たとえば、仕事でミスをして気持ちが落ち込み、不安感や恐怖感に気を取られてしまって更に仕事に支障が出てしまうことってありませんか?
それにはセロトニン不足が関係しているかもしれません。
それだけではなく、セロトニンが不足すると表情筋が緩んで常に疲れて見えたり、しっかり睡眠できなくなるなど体にも良くない症状が出てしまいます。
セロトニンは食事や飲み物から摂取できる成分ではないので、セロトニンの材料になる「トリプトファン」や「ビタミンB6」が含まれる食事を意識しましょう。
トリプトファンは必須アミノ酸で、体内では作られない成分です。
タンパク質を含む食べ物に含まれており、肉や魚、乳製品、大豆食品、ナッツ類、バナナに多く入っています。
また、にんにくやピスタチオ、バナナ、レバーなどの食べ物にはビタミンB6が豊富に含まれています。
毎日摂取するのは難しいものもあると思いますが、その中でも牛乳やナッツ類、バナナは朝でも気軽に取りやすいのでおすすめです。
また、セロトニンは日光を浴びても分泌されるので、朝や仕事の休憩時間などに光を浴びる習慣をつけてみましょう。
ドーパミン
ドーパミンは達成感や記憶力に大きく働きかけます。
仕事や勉強で何かを達成した時に感じる快感は、ドーパミンが分泌されて作用している時に起こるものです。
一度ドーパミンによる快感を経験することで、その経験をもう一度感じたいと思うようになり、向上心を高めてくれるので仕事や勉強に大きな影響を与えます。
ドーパミンに関しては常に適量であることが好ましいです。
減ってしまうとやる気や高揚感を感じなくなり、悪化するとうつに似た症状が出たりパーキンソン病になるリスクが高まります。
逆に飲酒や喫煙によりドーパミンが過剰に分泌されてしまうと、興奮状態になり日常生活や睡眠に悪影響を及ぼす場合があります。
ドーパミンは笑うことで分泌が促されるので、気分が落ち込んでいる時は友人との会話を楽しんだり、好きなテレビ番組を観たりしてたくさん笑ってみましょう。
また、運動をすることも効果的なので、ストレッチや散歩などを生活に取り入れるのもオススメです。
オキシトシン
オキシトシンはセロトニンやドーパミンとは違い、人とのスキンシップなどで分泌が促進されるという特徴があります。
効果はセロトニンと似ており、ストレスを和らげてくれますが、幸福の感じ方が違います。
セロトニンは苛立ちや恐怖などの感情を抑制して心に安定感を感じさせる一方、オキシトシンは人と関わることで心を癒やし、愛情を感じることで大きな幸福感をもたらします。
オキシトシンが不足すると人からの愛情を感じ取りにくくなり、信頼関係を築くことが難しくなってしまいます。
人とのふれあいで増えるホルモンなので、家族や友人と話すだけでもオキシトシンは分泌されます。
パートナーがいる方は、ハグをするだけでも大きな幸福感を得られてストレスが軽減されると言われています。
他にも、映画や漫画を観て感動することや、ペットと触れ合うことでも分泌は促されるので、休みの日には趣味を思いっきり楽しんだり、家にペットがいる方はスキンシップの時間を増やしたりしてみましょう。
さいごに
セロトニン
不足すると、情緒不安定になったり睡眠に弊害が出たりしてしまいます。
食事や飲みものから摂取できないので、材料となるトリプトファンやビタミンB6を摂ることが大事です。
ドーパミン
常に適量であることが望ましく、減るとやる気や高揚感を感じなくなってしまいます。逆に過剰に分泌されると興奮状態になってしまい、なかなかリラックスできなくなります。
笑ったり運動をしたりすることで分泌が促されます。
オキシトシン
不足するとイライラしやすくなったり、人からの愛情を感じ取りにくくなったりします。
スキンシップによって増えるホルモンなので、気分が落ち込んだ時ほど家族や友人とコミュニケーションやスキンシップをとってみましょう。
3つの幸せホルモンと上手に付き合うことで、穏やかな毎日を過ごすことができるだけでなく、リラックスすることで自然な睡眠にも結びついていきますよ。